リチウムイオン二次電池(LIB)は、高容量かつ軽量でもあることから、身近な製品にも数多く普及していますが、その安全性を担保し、発煙・発火事故を回避するためにさまざまな電池の安全性試験が行われています。なかでも安全性試験時に発⽣するガスを分析することで、安全に対するリスク要因の把握ができ、電池材料の開発や搭載される製品の安全についての有益な情報が得られます。ここでは安全性試験時に発生したガス成分をリアルタイムに分析した事例を紹介します。

課題

  • 発生ガスの組成を詳細に解析するにはガスクロマトグラフィーなどで測定が可能だがデータ取得までに時間がかかる。
  • 安全性試験中に発生するガスをリアルタイムで計測し、異常状態の挙動研究や電池交換周期の策定をしたい。
  • 車載用リチウムイオン電池の釘刺し試験で発生したCOガスの車内流入の有無を確認したい。

計測事例

電気自動車やプラグインハイブリッド車を中心とした次世代自動車の開発段階において、車載用リチウムイオン電池の釘刺し試験で発生したCOガスの車内流入の有無の確認や、一般的なリチウムイオン電池開発の加熱試験で発生するCOやCO₂などのガス濃度を、リアルタイムに計測できます。

▼釘刺し試験による車内CO測定

▼電池の加熱試験

 

 

▼リアルタイムに測定結果を表示するカラートレンドグラフ(イメージ図)

発生ガスの組成を詳細に解析するにはガスクロマトグラフィーなどで測定が可能ですが、加熱試験や釘差し試験にポータブルガス分析計を併用することで、試験中に発生するガスをリアルタイムで計測できます。これにより異常状態の挙動研究や電池交換周期の策定に貢献します。

HORIBAのソリューション

ポータブルガス分析計「PG-300シリーズ」特長

  • 機能性・操作性・可搬性をさらに拡充した、フィールドでの計測をサポートするポータブルガス分析計です
  • 液晶カラータッチパネルを採用した見易いディスプレイでほとんどの操作・確認が画面上で可能です
  • 最大5成分を同時に分析できます

 

上記成分以外の連続計測についても提案可能です。 当社へご相談ください

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