2. 新たなガス濃度演算手法の開発
IRLAMにおける最も特徴的な要素技術が、HORIBA独自の「濃度演算アルゴリズム」(世界初*、特許登録済(日本特許番号: 6886507、米国特許番号: 11030423)))です。
ガス計測では、測定ターゲット以外のガスによる干渉やさまざまな影響を低減することが重要です。IRLAMの開発において、HORIBAは、測定したガスの吸収信号から「特徴量」を抽出し、その特徴量を用いて少ない演算量で干渉を補正する「濃度演算アルゴリズム」を確立しました。
この特徴量による濃度演算のメリットは、従来のスペクトルフィッティング手法に比べ、精度を損なうことなく劇的に少ない演算量で濃度を算出できる点です。従来の方法でリアルタイムでの計測を行うには高性能なコンピュータが必要ですが、IRLAMでは装置組み込み型の汎用的なマイクロコンピュータでも十分に対応できます。
*2021年 自社調べ
ここからは、この濃度演算アルゴリズムについて、より分かりやすく説明します。