製品情報

放射温度計 IT-545シリーズ(NH. N. S. N-C)

概要

ポイントマーカで測定箇所がわかる、非接触ハンディタイプの放射温度計です。業界最高水準の高精度温度計でありながら、手軽に持ち運べて、手軽に測定できます。変電設備の異常発熱チェックなど高温で危険な場所や、食品の保冷温度チェック等の衛生的に素早く測定する場合など、離れた場所から正確に効率的な温度測定が可能です。特に、温度測定値の信頼度が重要な理化学研究、生化学研究等の最新の注意を必要とする研究現場や、温度測定値の正しさを求められる種々の検査用途で、安心して使用できます。
 ※2020年当社調べ

特長

  • 業界最高水準の高精度※、高再現性
    当社が長年培った独自の赤外線検出技術を駆使し、ハンディ温度計として業界最高水準の高精度※(±1.0℃*)と再現性(±0.3℃)を実現。-50℃〜1000℃のワイドな範囲を瞬時(0.8秒以内)に高精度(±1.0℃)測定。しかも、測定再現性は±0.3℃を実現。
  • ワイドな温度範囲を瞬時に測定
    赤外線を検出する非接触タイプだから、わずか0.8秒以内(表示更新時間0.4秒)で、-50~500℃(IT-545N/S)または1000℃(IT-545NH)のワイドな範囲を測定。
  • 測定をサポートする便利な機能
    ・“測定値ホールド機能”
     測定値を15秒間ホールドし、測定値の確認・記録をサポート。
    ・“上下限警報機能”
     あらかじめ警報値の上下限を設定することで、測定値が上下限設定値を越えると警報が鳴り、マーカが点滅して知らせます。
    ・“オートパワーオフ” ”バッテリーアラーム”
     操作しない状態が15秒続くと自動的に電源OFFとなり、バッテリーの消耗を防ぎます。
     また、バッテリーが消耗すると残量マークが点滅して電池交換のタイミングを知らせます。

<人の体表面温度を測定する際のご注意事項>

放射温度計は手軽に非接触で、色々なモノの温度を測定することが出来ますが、体温計(薬機法で規定)ではありません。最近の新型コロナウイルスの感染拡大の報道により、発熱者のスクリーニング目的で放射温度計に対するお問合せが増加しておりますが、以下内容をご理解いただき、HORIBAの高精度放射温度計をご活用いただけますよう、お願いいたします。

1.(体温計について)
    薬機法では「体温計」が医療機器として指定されており、HORIBAの放射温度計を含めて一般的な放射温度計や
        サーマルイメージャは、体温計として使用できません。

2.(体表面温度測定について)
    人の体表面は、外気に触れているため外気温度影響を強く受けています。
    従いまして、一般的に体温よりも外気温が低いため、体表面を放射温度計で測定すると体温より低い温度が
        表示されます。
       
また、例えばヒーターなどの近くにいる場合には、逆に体温よりも高い温度が表示される場合や、運動をして
    発汗すると気化熱が奪われて低めに温度表示される場合もあります。
   
体表面温度は体温ではありませんが、一定条件の下で温度の高低を比較することは可能です。


3.(HORIBA放射温度計内蔵のレーザポインタについて)
   HORIBAの高精度放射温度計には、一部の機種に測定対象物の温度測定領域を確認するために、レーザポインタを
       内蔵している機種があります。特にハンディタイプのIT-545NおよびNH型の放射温度計は、温度を測定する際に
       測定ボタンを押すとレーザポインタ(クラス2)が自動的に点灯します(工場出荷設定)。
        人の体表面温度測定のために顔に向けて温度測定をしようとすると、レーザポインタのレーザ光が目に入り大変危           険です。視覚障害を引き起こす可能性があり、決して人に向けて使用しないようにご注意ください。
        顔の体表面温度等を測定する場合は、放射温度計のレーザポインタが点灯しないように設定することが可能です。           取扱説明書をご確認の上、必ずレーザポインタが点灯しない設定に変更してご使用ください。
        なお、IT-545SはレーザポインタではなくLEDの近距離用マーカを採用していますが、マーカを覗き込む等で
        目
に集光しないようご注意ください。

IT-545シリーズのご紹介

用途例

<手軽に測る用途>

  • 電源設備の保守メンテナンスに
  • 実験室での各種試験の際の温度測定に
  • ICの表面温度や微小面の温度測定に
  • 食品の調理温度や保存温度測定に
  • 食材の入出庫時の温度管理に

 

<高精度・再現性を求める用途>

  • 理化学研究、生化学研究における微小な発熱、吸熱測定に
  • 露光時のFPD用大面積フォトマスクやガラス基板の温度分布管理に
  • 精密機械部品の熱膨張を考慮した精密寸法測定に

 

<測定値の信頼度を求める用途>

    • 温度の安全確認等で確実な安全判断に利用する場合
    • 温度を検査し、測定結果の記録をエビデンスとして残す必要がある場合に

    関連産業


製造会社: HORIBA

仕様

型式

 IT-545NH  

 IT-545N  

 IT-545S

IT-545N-C

測定波長

8~14μm

測定温度範囲

-50~1000℃

      -50~500℃

表示分解能

0.1℃: 0.0~199.9℃
1℃: 上記以外

測定精度※
-50~-0℃
0.0~199.9℃
200~500℃
501~1000℃


±(読み取り値の絶対値の5%+1.5)℃ 
±1.0℃以内                
±(読み取り値の0.5%+0.5)℃  
±(読み取り値の0.5%+0.5)℃[NHのみ]

再現性
-50~-0℃
0.0~199.9℃
200~500℃
501~1000℃


±1℃
±0.3℃
±1℃ 
±1℃ [NHのみ]  

応答時間

0.8 sec以内(95%応答)

表示更新時間

0.4 sec

測定視野

φ40/500mm

φ2.5/30mm

φ40/500mm

放射率設定

0.10~1.00(0.01ステップ)

照準

ツインレーザマーカ(クラス2)

LEDスポットマーカ

レーザーポインタ無し

使用温湿度範囲

温度0~50℃ 相対湿度35~85%(結露しないこと)

外形寸法/質量

40(W)×170(L)×36(H)mm/約140g(電池含む)

※周囲温度18~28℃、相対湿度35~75%、放射率(ε)=1.00

[HORIBAグループ全社休業のお知らせ]
誠に勝手ながら、2022年11月3日(木・祝)~11月6日(日)はHORIBAグループの全社休業日となります。この間にいただいたお問い合わせにつきましては、11月7日(月)より順次対応いたします。ご不便をお掛けしますが、ご理解、ご了承いただけますようお願いいたします。

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