近赤外蛍光分光光度計 FluoroMax Plus

概要

2つの検出器を搭載可能にしたFluoroMaxシリーズの最新機種。紫外~近赤外領域までを1台の装置で分析可能。

特長

  • フォトンカウンティング法による高感度測定(SN 比(FSD)= 5000:1)
  • りん光スペクトル取得可能な発光寿命は50 マイクロ秒~
  • 蛍光寿命測定機能のアップグレードが可能
  • 各種温調、偏光測定、積分球など充実したオプション

■高感度測定例

5× 10-12 M クマリン153( エタノール中)の蛍光スペクトル ( ブランクスペクトル除去後)

 

超低濃度試料の蛍光スペクトルを取得できます。


■近赤外スペクトル測定例

ローズベンガル( メタノール中)によって生成された一重項酸素のりん光スペクトル

 

一重項酸素は、ガン治療などの光源力学療法で活用されていますが、発光強度が弱く、近赤外で発光するため検出が困難です。近赤外検出器を搭載したFluoroMax Plus なら、容易にスペクトルを取得できます。


■りん光スペクトル測定例

ウシ血清アルブミンと塩化テルビウム混合物のりん光減衰曲線と各時間におけるりん光スペクトル

フラッシュランプによるりん光スペクトル測定により、0.1 ms 未満のりん光寿命のスペクトルを取得できます。

 


■蛍光寿命測定例

100psを切る蛍光寿命を測定可能

ローダミン6G(メタノール中)の発光減衰曲線。高濃度ではホモダイマーとトリマーが形成され、自己消光が発生。低濃度では、homo-FRET による75 ps の発光寿命を確認。


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蛍光分光光度計 FluoroMax Plus


製造会社: HORIBA

仕様

項目

仕様

励起光源

UVキセノンフラッシュランプ

光学系

全反射型(微小サンプルでも全波長でフォーカシング可能でかつ正確なイメージングが可能)

分光器

標準で励起側、発光側にそれぞれシングルモノクロメータを配置
F値 3.5、刻線数 1200 grv/mm キネマッティック ルールドグレーティングを配したツェルニーターナデザイン
波長分解能:0.3 nm
最大スキャン速度:200 nm/s
波長精度:±0.5 nm
ステップサイズ:0.0625-100 nm
範囲:0-950 nm
グレーティング: 励起側 330 nmブレーズ(220-600 nm 光学範囲)、蛍光側 500 nmブレーズ(290-850 nm光学範囲)

試料室

はめ込み型の各種サンプル試料台アセンブリーに対応

検出器

■励起側
200-980nm対応 励起リファレンス補正用フォトダイオード
■発光側
【標準】(短波長側の範囲は拡張可能)290 - 850 nm(290 - 960 nm タイプに置換可)
【追加搭載近赤外検出器】950 - 1400 nm,  950 - 1700 nm, 800 - 1550 nm, 1000 - 1900 nm

感度

再蒸留、脱イオン水(ICPグレード)水のラマンスキャン S/N 6000:1(FSD) 
発光波長:397nm、バンドパス 5nm、積算時間1s、バックグラウンドノイズ取得波長(450nm)

積算時間

0.001-160s

スリット幅

コンピュータ制御による自動連続開閉可能。バンドパス範囲 0〜30 nm

装置寸法(標準仕様)

幅82.6cm X 奥行48.3cm X 高さ26.7cm、重量34kg

試料室寸法

幅14.0cm X 奥行17.8cm X 高さ17.8cm、サンプル室は取り外し可能

環境温度

15-30℃

最大湿度

75%

電気系

5A,100V(日本標準仕様), 50Hz

りん光測定モード

励起光源

UVキセノンフラッシュランプ

フラッシュレイト

0.05-33 Hz

フラッシュ後ディレイ

50 μs〜10s±1 μs(1 μsステップサイズで)

 

 

 

測定原理

りん光スペクトル測定原理

りん光の測定においては、ユーザー指定の遅延時間とサンプルリング時間に同期したパルス光源で励起されるりん光分光ユニットが、時間分解スペクトルデータを提供します。

遅延時間を適切に設定することにより、蛍光の妨害を受けることなくりん光スペクトルだけを得ることができます。時間の設定によっては測定対象のりん光が試料にとって関係のない物質からの強烈な蛍光に妨害されるので、遅延時間の設定は特に重要です。
また、時間分解測定ソフトはりん光減衰カーブを測定し、りん光寿命を求めることができます。

蛍光測定モード(キセノンランプ設定)からリン光測定モード(キセノンフラッシュランプ設定)にソフトウェア上で簡単に切換えができます。
これによりさらに測定の幅が広がります。

蛍光寿命測定

TCSPC(時間相関単一光子計数)方式による蛍光寿命測定ユニットはFluoroMax Plusのユニークなオプション機能のひとつであり、ナノ秒オーダーの蛍光寿命を迅速かつ精確に測定することができます。この測定には装置外部に後付け可能なパルス光源(半導体レーザ・発光ダイオード)が別途必要になります。TCSPC方式による蛍光寿命測定の利点は、以下に示すとおりです。

  • 励起光強度の変動には影響されない
  • ボックスカーゲート方式のようなパルス・スミアがない
  • 減衰データの高速測定が実現
  • 減衰カーブフィッティングにより5寿命成分までの解析可能

ストロボスコープ方式のようなシステム誤差は、TCSPC方式では発生しません。TCSPC方式では、ローレベルのノイズが排除され、ハイレベルのシグナルのみを効率よく検出することができるので、このような誤差の発生を防ぐことができます。TCSPC方式では、ポアソン統計により各チャネルにおける標準偏差を確実に推定することができます。