タンパク質・抗体研究

モノクローナル抗体によるエクソソームマーカーの検出と表面糖鎖解析

バイオチップ表面に糖鎖結合タンパク質であるレクチン8 種とエクソソームマーカーとして知られている表面抗原CD9、CD63、CD81 を特異的に認識するモノクローナル抗体をリガンドとして固定し、アナライトとしてヒト血清由来のエクソソームを流しました。 エクソソームとモノクローナル抗体の相互作用からエクソソームの表面抗原CD9、CD63、CD81 が確認でき(図1)、エクソソームとレクチンのカイネティクスカーブから8 種類のレクチンとの結合を確認できました(図2)。 また、リアルタイムイメージングすることで反応量の違いを確認できました(図3)。

図1. エクソソームの表面抗原に特異的な
抗体のカイネティックスカーブ
図2. エクソソームとレクチンのカイネティックスカーブから8 種類のレクチンとの結合を確認
図3. リアルタイムイメージング結果

◉アナライト:ヒト血清由来エクソソーム
◉リガンド:レクチン8 種、anti-CD9、anti-CD63、anti-CD81

創薬・製薬研究

リアルタイムイメージングによる抗体スクリーニング検査

多数の抗体をリガンドとし、受容体タンパク質(FcRIIIa)をアナライトとして流すことで、相互作用を一度に解析できました。 リアルタイムイメージング(図4)により、結合の定性的な結果が迅速に得られるため、抗体医薬品の開発などにおける多検体のスクリーニング用途での活用が期待できます。 同時に、カイネティックスカーブ(図5)から反応速度論的パラメータを測定することで、結合の強さ、結合/ 解離速度、持続性といった相互作用の情報を定量的に比較することができました。

図4. FcRlla- 抗体 リアルタイムイメージング結果
図5. カイネティックスカーブ

*本実験は東京大学大学院 工学系研究科 津本研究室のご協力のもと行われました。

細胞研究

動物細胞を用いたスクリーニング例

流路が大きく、動物細胞といった粒径が大きい試料もアナライトとして測定できるため、新しいの細胞アッセイ系を構築しスクリーニングを実施できます。 リガンドとして細胞表面上のレセプターを特異的に認識する特異的抗体(抗c-kit) と非特異的抗体(ヤギIgG)をバイオチップにスポットし、アナライトとしてマウス骨髄由来の肥満細胞を流すことで、細胞表面抗原と抗体の結合を確認しました。 非特異的抗体のスポットでは結合が見られず、特異的抗体のスポットでは細胞表面上のレセプターとの結合が確認できました。 また、細胞量の違いによる結合量の変化をイメージングすることができました。

リアルタイムイメージング結果

◉アナライト:マウス骨髄由来肥満細胞
◉リガンド:特異的抗体(抗c-kit 抗体)/ 非特異的抗体(ヤギ IgG)

抗体- 培養細胞相互作用

B細胞(10⁶ cells/ml)とT細胞(10⁴cells/ml)の混合サンプルの同時検出の結果で す。濃度に応じた細胞の検出がされています。 (In collaboration with CEA, France and INSERM, France)

B細胞と結合,T細胞と結合,igG

DNA-DNA 相互作用

チップ上に固定化した一本鎖DNAに対して、DNAをインジェクションしハイブリダイゼーションによる1塩基差を識別することができます。 (In collaboration with Laboratoire Charles Fabry, France)

DNA-DNA 相互作用データ